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東京地方裁判所 昭和43年(借チ)27号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔決定理由〕一、申立人は小松忠五郎所有にかかる中央区京橋三丁目六番六号宅地718.31平方米のうち58.9平方米(17.82坪)以下本件借地という)の地上に存する家屋番号九番三木造瓦葺二階建居宅兼店舗床面積一、二階との46.28平方米(一四坪)の建物を前所有権から買い受けその所有権を取得し、昭和二七年六月一七日右小松との間で右土地について非堅固建物所有を目的とする賃貸借契約をした。相手方等は昭和三〇年八月右小松の土地について相続により各持分六分の一の共有権を取得し共同賃貸人となつたものである。ところで、申立人は前記は前記建物を取り毀し、本件借地上に鉄骨コンクリート造四階建店舗兼事務所を建築する計画をたて、相手方等と借地条件変更について協議したが、承諾を得られないので、本申立てをしたものである。

二 本件資料によれば、前記事実のほか、次のとおりに認めることができる。

1 本件借地契約において、期間の定めがあつたことを認めるに足る証拠はないので、期間は昭和二七年六月一七日から三〇年ということになる。

2 申立人は右借地契約の際、承諾料として金一二万円を支払つている。

3 賃料は昭和四二年一月以降3.3平方米につき月金六五〇円である。

4 前記建物は昭和二二年以前に建築されたものであることからみて、当初の借地契約がそれ以前に成立したものであることは明らかであり、申立人の前記借地契約は建物とともに前借地人の借地権を譲り受けた上でなされたものである。従つて、事情の変更の有無は、当初の借地契約成立当時と現在とを比較して考察すべきであるから、本件においては事情の変更があること及び現に借地をするにおいては堅固建物所有の目的とすることが相当となつていることは明白というべきである。

5 本件申立てを不当とする事由は認められない。

三 そこで、附随の処分について検討をする。

1 鑑定委員会は、本件土地の更地価格を一平方米四一万円(坪一三五万円)と認め、借地契約の存続期間を昭和七四年六月一六日まで延長することを前提として、更新料に高層化による利用効率増加分としてその五〇%を加えて計算した金一六四万二、一三一円を申立人に支払わせるのが相当であるとし、地代については底地価格の六%と諸税を加えた額として、3.3平方米につき一ケ月金一、六九〇円をもつて相当としている。

2 当裁判所は本件借地契約の存続期間を裁判確定の日から五〇年とし、申立人において相手方に対し、本件土地の固定資産税評価格(一平方米約二五万五千円)の合計約一、五〇〇万円の一〇%に相当する一五〇万円の支払いを条件に本件借地契約の条件を堅固建物所有の目的に変更するのを相当と認める。なお、賃料については約五割を増額し、3.3平方米につき一ケ月金一、〇〇〇円と定めることとする。(西村宏一)

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